コーチングで一番大事なこと
アジャイルコーチングにおいて最も重要な「コンテキストの把握」と「観察」について
コーチングで一番大事なのは、結局のところ「コンテキストをどこまで掴めているか」だ。
相手がまっさらな状態から何かを始めようとしているのか、それともすでに途中から関わる話なのか。 この違いを見誤ると、どれだけ正しい助言をしても噛み合わない。
ゼロからと途中からの違い
ゼロから立ち上げるフェーズであれば、コンテキストは比較的掴みやすい。前提も目的も、これから一緒に作っていけるからだ。
一方で、途中から入る場合はそうはいかない。そこには必ず「ここまで来てしまった理由」があり、未解決の Issue が積み重なっている。その Issue を無視して前に進もうとすると、必ずどこかで破綻する。
いきなり計画から入らない
だから、いきなり計画から入らない。 まずやるべきは観察だ。
現場を見て、話を聞いて、「なぜ今この形になっているのか」を丁寧に観察する。 現状が教科書通りでない場合でも、それは誰かが間違っているからとは限らない。多くの場合、そこにはその形にならざるを得なかった合理的な理由がある。
コーチはそれを無視して「あるべき論」を押し付けてはいけない。 まずは観察し、違和感の正体を言語化し、問題点を一緒に見極めるところから始める。
第三者に依頼するタイミング
もう 1 つ、印象に残っているのは「第三者に依頼するタイミング」についての話だ。 外部の専門家やコーチに頼るのは、ニーズが明確になってからでいい。問題が曖昧なままでは、誰に頼んでも答えは出ない。
そして何より大事なのは、本人たちがそれを問題だと思っているかどうか。 当事者が問題だと感じていないことを、外から無理に「問題だ」と定義しても、掘り下げは決して本気にならない。
コーチの役割とは
課題が明確にならなければ、処方箋も出せない。 コーチの役割は答えを出すことではなく、課題が自然に立ち上がるところまで伴走することなのだと、改めて腑に落ちた。
コーチングは、何かを「教える」技術ではない。 観察し、待ち、問いを立て、本人たちが自分の言葉で問題を捉えられるようにする技術だ。
この視点は、今でも自分の中で何度も立ち返る指針になっている。
単価について
値段交渉はしない。 値段交渉をしてくる人は、こちらが提供する価値を相応の対価として認識していない可能性が高い。 そういう相手とは、そもそも良い関係を築きにくい。
価格を下げてでも仕事を取ろうとすると、自分の価値を自ら下げることになる。 それよりも、価値を正しく理解してくれるクライアントと仕事をする方が、結果的にお互いにとって良い成果につながる。